ここ最近、縮毛矯正のお客様が多く、やはり梅雨時期になると縮毛矯正をする人が増えるんだなぁー、って、美容師人生を振りかえってみたりして考えていました。
一種の使命感と言いますか、癖毛=縮毛矯正を定期的にかけなくてはいけない
みたいに考えてる方が多いですが、まぁそうなんですけど・・・(笑)
縮毛矯正をやっていくにあたり、髪型を考えた事ありますか?
縮毛矯正って、今更言わなくてもわかると思いますが、ストレートに矯正することです
ってことは、ロングの方が明らかに向いているという事実。
ショートやボブには向かないんです。
なぜ、縮毛矯正はロング一択なのか?
今回は、そんな内容で書いていきたいと思います。
目次
縮毛矯正はロングヘアーが良い理由
髪の毛の長さで、たぶんですが一番多いのが肩下ぐらいの長さではないかと勝手に思ってるのですが(知らないけど)、
結べる長さでとなると、肩は越えてこないと厳しい部分もあるのでと言う理由にしときます。
髪の毛の癖が気になる。ついでにダメージも気になる。
と言う理由で当店を見つけて下さり、ご来店されたお客さんの事例です。
このお客さんは去年の夏ごろに初めてご来店されました。
メニューは縮毛矯正(いまはBコースと言う)
見た感じ分かりにくいですが、触ると一目瞭然。髪の毛がスカスカ梳かれまくってるじゃありませんかっ!?
お客さん曰く、量が多いのが気になるからと軽くしてもらったとのことですが、
別に軽くする事態はいいのですが、長さに対してやりすぎです。
毛先の厚みがなくなり、ダメージもあるので、根元の矯正のみで毛先はトリートメントで栄養補給をしました。
施術後は・・・
と、このようになりましたが、一見まっすぐに見えますが、縮毛矯正は根元にしかやっていません。
この辺から下は縮毛矯正はやってません
理由は多分毛先が耐えられないからです。
毛先の方がダメージがあるのに、毛先の方が軽いとなると、薬液を塗布したら必然的に根本と同じ量つけても毛先の方が一本一本にメッチャ付きますよね?
ってことは、毛先の方が負担が大きいのですよ。
ってことで、毛先は縮毛矯正を行わず、厚みを増やして行く為、定期的にメンテナンスでトリートメントで栄養補給のために、後日、再びご来店頂きました。
おぉ、我ながら思いましたが、前回よりかなりましになっているのが分かります。
毛先の軽さが気になりますが、ここは我慢です。まずは髪の毛を伸ばす、と言うかある程度の厚みが出たら矯正をかけるまでの辛抱です。
矢印から下ですね。
ここは縮毛矯正はかかってない部分です。
そして今回は栄養補給のみでした。
施術後は、
毛先・・・
かるっ。
ここが気になるけど…
しかし我慢です。
そして、後日栄養補給の為、再びご来店して頂きました。
すると・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
何という事でしょう!!
ん?
おや?
なんか以前に比べて違和感が・・・。
がっつり切っとるやないかーい!!
「毛先のスカスカが気になっていたので、いったん短くしてそこから軽くしないように伸ばそうと思いまして」
うん、いやそうか。
まぁ、気持ちはわかるのですが、
矯正がかかってる髪の毛に、がっつりボブや、ショートはかなり危険ですよ。
なぜか?
ヘルメットみたいなスタイルにしかならないからです。
ボブ特有の丸みが一切なくなるのです。なんかこう、
ずんっ!!
ってなるんです。
もちろん、丸みを持たせるような縮毛矯正とかもできなくはないのですが、それはもともとボブから縮毛矯正を行う場合や、毛先には薬を優しいのに変えてゆるくかける必要性があります。それでも癖度合や髪質によって仕上がりが左右されます。
こういう理由で、あまり短い髪の毛には縮毛矯正は向きません。
短い髪の毛に、縮毛矯正で丸みを持たせようとすると、緩くかける必要があります。
すると、癖がそこまで強くない人ならいいですが、癖ががっつりあると強くかける必要が出てきます。
そして板状のアイロンで癖を伸ばしていくのですが、頭の形に髪の毛が落ちてくるように沿わせてアイロンをしていくとなると、強い癖毛で、強い薬で、しっかり癖を伸ばすとなると、至難の業です。かなりその人の髪質に左右されます。
縮毛矯正を安易にやる方が増えてますが、髪質に左右さることがかなり多い技術ですので、ショートやボブの方はやめといたほうが無難です。
結構、こういう縮毛矯正後のカットによる失敗が多いのもまた事実です。
みんなヘルメット教団の仲間入りを果たします。かなり勧誘がしつこいのか?って思うくらい縮毛矯正後のカットでショートやボブにしたらこのような髪形になります。
そしてこう言う理由から、最初はトリートメント専門店ってこともありカットやってなかったのですが、
髪の毛を綺麗にしたのにもかかわらず、他店でカットしたら、ヘルメット教団に加入してしまうので、教団員をこれ以上増やさないためにカットもやらないといけないなぁーって思って、最近ではカットもご要望があれば行っています。
こちらの方も、今回は栄養補給というよりカットをしてくれーって、ご要望がありカットを始めるきっかけになった次第であります。
施術後・・・
丸みを持たせたスタイルに。
まぁ、短くなりましたが全然こっちの方がましだよねー。ってことで、ここからようやく伸ばしていくことに。
長さと重さが出てきて初めて縮毛矯正はポテンシャルを発揮する
そして、ようやく一番最初にご来店された時ぐらいまで伸びました。
でも、大きく違うのが毛先に厚みがあり、そこまでダメージがないことです。
ここまでくれば、毛先に縮毛矯正を容易にかけられますし、肩下までの長さのあるので、ヘルメット教団に加入せずすみます。
念願の全島縮毛矯正の施術後は・・・
おおーーー!!
これですよ。
やはり、縮毛矯正のポテンシャルは髪の毛の長さがある程度ないと発揮されません。
今回の髪の長さは最低必要です。
これ以上短くなると、肩で跳ねます。そんでそれが気になるからともっと短くすると、ようこそヘルメット教団へ です。
まとめ
縮毛矯正がロング一択の理由がお分かり頂けたでしょうか?
ほんとこの時期、気を付けないとヘルメット教団の仲間入りを果たすので、気を付けたいところです。
あと、髪の毛が多いからとカットで軽くするしますが、縮毛矯正をやる前に軽くするのはやめましょう。
縮毛矯正したら、むしろその重たさは必要になります。
癖がおさまるから髪の毛の重さは気にならなくなります。
それでも多くて困る場合のみ必要なところだけ軽くしましょう。
少しでも多く、ヘルメット教団(しつこい)の勧誘から身を守れる方が増えたら幸いです。
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